父所有の敷地に二世帯住宅、小規模宅地等の特例のために注意する点は?

このコラムでわかること

  • 親が所有する敷地について、相続時に小規模宅地等の特例を利用する方法

二世帯住宅の父親所有の敷地について、父が亡くなった際に小規模宅地等の特例を使いたいんですが、注意しておいた方が良いところはありますか?

例えば、1階部分にも玄関があり、2階部分にも玄関があるといったような、構造上独立している2世帯住宅であったとします。

この時、住宅の名義が父親で、2階部分を長男が無償で借りて住んでいた場合には、長男が父親所有の敷地を取得すれば、小規模宅地等の特例を適用することができます。

しかし、1階部分が父親名義、2階部分が長男名義、といったように建物の名義が『区分所有登記』されている場合は、長男が父親所有の敷地を取得したとしても、同居していたことにはなりません。
結果として小規模宅地等の特例の適用はできないことになります。

また、名義が父親であったとしても、2階部分を有償で借りて住んでいた場合は同居していたことにはならず、小規模宅地等の特例を適用できません。

ポイントは
『区分所有登記』がされているかどうか
・『区分所有登記』 がされていない場合に『有償』ではなく『無償』で借りているかどうか
というところであり、建物の構造は問題にはなりません。

投稿者プロフィール

冨田
冨田税理士
税理士資格保有
大学で会計を学び、
資格の大原の相続税の講師を務めた後、税理士法人YFPクレアへ。
今は細部まで知り尽くした相続の知識を生かし、
資産家のお客様のご相談にあたっています。

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