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個人経営のクリニックと医療法人経営の税務上の違い
税率が異なります
個人クリニック経営の場合、所得税率は5%から45%まで、所得金額に応じて税率が変わります。
報酬は定期・同額になります
医療法人になると個人クリニックの経営者のときのように、病院のお金を自由に使うことは出来ません。理事長の報酬は「役員報酬」になり、毎月同じ日に同額を理事長の個人口座に振り込むことになります。
役員報酬は法人設立から1カ月以内に税務署に給与支払事務所等の開設届書の提出を行い、決算が終わるまで1年間は変更できません。
大きく利益が出た場合でも、ボーナス事務所等届で記載がない場合は、税務署に否認され所得税と法人税のダブル課税されます。
【必見】医療法人のための税務・会計コラム!【基礎からたっぷり】
【医療法人について】1.医療法人とは
※この記事は2022年12月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。監査部の村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
今回は、「医療法人について」をご説明していきたいと思います。
医療法人について
医療法については、下記の通り定められております。
【第三十九条 病院・医師もしくは歯科医師が常時勤務する診療所、介護老人保健施設又は介護医療院を開設しようとする社団または財団、この法律の規定により、これを法人とすることができる。】
2 前項の規定による法人は医療法人と称する。
※医療法 第六章
ちょっとわかりづらい言い回しですが、簡単に言いますと
【病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院の開設を目的として設立される法人】
ということです。
厚生労働省による医療施設動態調査(令和3年1月末時点)によりますと、一般診療所だけで見てみれば総数103,071件のうち、医療法人は44,544件と全体の4割を占めております。
個人診療所は40,370件とありますので、医療法人が上回っている状況です。
※厚生労働省 医療施設動態調査
進む医療法人化
このように医療法人化が進んでいる理由としては下記の理由が挙げられると思います。
- 事業の拡大…介護事業や分院、リハビリのためのフォットネスの設立等が可能。
- 事業承継…M&Aやご子息への事業承継などで事業の継続が可能
- 相続税対策…基金拠出型医療法人(※)の利益剰余金部分は相続税が非課税
- 万一の備え…院長に万が一のことが起こった場合でも医院継続の仕組みができる
(※)については後日のコラムにて説明させていただきます。
医療法人の特徴
次に、医療法人と一般法人を比較してみると、医療法人の特徴として下記があります。
- 出資持分がない‥株式会社では資本金に応じた持ち分が認められていますが、医療法人には資金に応じた持ち分は認められていません。
- 医療にかかわる業務のみ…最初に記載しました通り、医療にかかわる業務のみ設立が可能。医療法第三十九条
- 非営利…株式会社は利益追求の組織ですが、医療法人は営利目的では病院等の開設許可がおりません。
- 役員として原則理事3名以上と監事1名が必要…株式会社では1名でも設立できますが、医療法人の場合は理事3名+監事1名がいないと設立できません。
ざっくりと医療法人の現状や特徴をお話させていただきましたが、医療法人には種類、類型がありまして、それらによっても内容が違ってきます。
まとめ
次回以降、種類や類型の説明させていただき、税務面等でのメリットデメリットをお話させていただければと考えております。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
次回は医療法人の種類についてお話させていただきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
【医療法人について】2.医療法人の種類
※この記事は2023年1月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは引き続き、医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
前回はざっくりと医療法人についてお話させていただきました。
今回はさらに詳しくお話いたします。
医療法人の種類
医療法人には大きく分けると2種類あります。
【財団たる医療法人】と【社団たる医療法人】です。
【財団たる医療法人】
寄付などで集まった金銭や財産に基づいて設立される法人。
金銭や財産を寄付した人に対して金額に応じた財産権は認められていません。
【社団たる医療法人】
病院や診療所の開設を目的として設立される法人です。
設立には金銭・医療機器・不動産などの出資または拠出と2か月以上の運転資金が必要とされています。
この法人の社員は株式会社でいう株主に該当する存在です。理事は取締役と同じ存在で医療法人の日常的な業務の運営管理者としての役割があります。
理事の選任や重要事項の決定については、最高意思決定機関である社員総会を開いて決議をとります。
まとめ
上記を簡単に言い換えますと、財団は「一定の目的のため集められた金銭の集まり」であるのに対して、社団は「一定の目的を持つ人の集まり」ということになります。
現在の日本のほとんどが社団たる医療法人です。
※厚生労働省 医療法人の推移(令和4年3月31日現在)
その理由としては、
財団たる医療法人の設立に当たっては多額の資金・財産が必要となりますので現実的にはハードルが非常に高い一方、社団たる医療法人は形態としては一般の法人とほぼ変わらないので、設立しやすいという実情があるからではないか
というものが挙げられます。
また、社団たる医療法人は持分の有無によってさらに分かれます。
そちらは次回のコラムにてお話させていただきたいと思います。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
【医療法人について】3.社団の持ち分
※この記事は2023年2月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
前回、医療法人の種類、【財団たる医療法人】【社団たる医療法人】についてお話させていただきました。
今回は、【社団たる医療法人】は「持分の有無」によってさらに2種類に分けられますので、どんな違いがあるかを見ていきます。
「持分」とは、医療法人の財産についての権利です。
ですので、社団たる医療法人を2種類に分け、わかりやすく示すと、以下の通りになります。
- 持分のある医療法人=財産権のある医療法人
- 持分のない医療法人=財産権のない医療法人
しかし、現在(平成19年4月以降)は医療法が改正され、持ち分のある医療法人を設立することはできなくなりました。
では、財産権がある医療法人とない医療法人で何が違うのかというのを挙げていきたいと思います。
1.医療法人の解散
医療法人が解散となった場合を考えます。そこに残っている財産は誰のものになるでしょうか。
持分のあるなしで見てみます。
- 【持分のある医療法人】 出資者に返還されます。
- 【持分のない医療法人】 財産の返還は受けることができず、すべて国に帰属します。
2.医療法人の持ち分の買い取り請求
例えば、友人のドクターと二人で半分ずつ(50:50)お金を出し合い医療法人を設立。
しかしその後、経営方針の違いによって1人が辞めることとなりました。
この場合、辞めるドクターにいくらお金を払わなければならないでしょうか。持分のあるなしそれぞれで考えます。
- 【持分のある医療法人】 財産の半分を支払う必要があります。
もともと財産の半分は辞めるドクターの財産だったので、返還を求められれば返さなければなりません。 - 【持分のない医療法人】 就業規則に従って退職金を支給します。
それ以外は、極端に言えば1円も払わなくてもよいのです。「持分=医療法人の財産権」なので、持分がなければ、権利もありません。
3.出資者が死亡した場合
出資したドクターが死亡した場合、医療法人の権利は相続人に相続させることはできるのでしょうか。
こちらも持分のあるなしで分けてみます。
- 【持分のある医療法人】 相続は可能です。また、相続人がドクターでなくても相続することができます。
ただ、相続できるということは、相続税の課税対象となってくるのです。
相続税はキャッシュで支払わなければならないため、医療法人から払い戻しを受けないと相続税を納めるのは厳しいです。 - 【持分のない医療法人】 相続は不可能です。そもそも持分がありませんので、相続も何もありません。
医療法の改正で平成19年4月を境に、医療法人でも上記のような違いが出てきています。※令和5年2月1日現在法令等によるものとなります。
おわりに
今回は【社団たる医療法人】について、その持分のあるとなしでの違いを見てみました。
次回は、【持分のある医療法人】から【持分のない医療法人】への移行についてお話させていただきたいと思います。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
【医療法人について】4.持分ありからなしへの移行
※この記事は2023年3月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
前回、【持分のある医療法人】と【持分のない医療法人】の違いにについて説明させていただきました。
両方にメリット/デメリットがありますが、今回は特に【持分のある医療法人】の問題点と【持分のない医療法人】への移行についてお話させていただきます。
【持分のある医療法人】の問題点
【持分のある医療法人】には問題点を2つ挙げることができます。
問題点1 返還義務に応じるためのキャッシュが不足しやすい
持分=財産権と置き換えて説明してきましたが、前回買い取り請求があった場合には出資割合に応じて返還義務が生じます。
しかし、医療法人はすべての財産をキャッシュで持っているわけではありません。クリニックの建物や医療機器等の設備も含まれます。
出資割合に応じて返還する場合には、キャッシュの準備が必要となります。
それが用意できないとなった時、最悪の場合は設備の売却や保険の解約等でキャッシュを用意しなければならなくなります。
問題点2 法人を相続する時の相続税が莫大
前回お話しましたように、【持分のある医療法人】は相続させることが可能ですが、その場合は多くの相続税がかかってきます。
亡くなったドクターの資産が相続税を払えるだけのキャッシュがあればいいのですが、実際には、そこまでのキャッシュの準備をしている方はほとんどいませんし、相続人も相続税を払えるだけのキャッシュがすぐには用意できません。
そうなりますと、問題点1のように、医療法人に払戻請求をすることとなり、結果として医療法人の財産が減ることとなってしまいます。
持ち分ありからなしへの移行
上記のような問題があるため、平成19年4月の法改正で【持分のある医療法人】の設立はできなくなりました。
とはいえ、まだまだ【持分のある医療法人】は存在します。
そこで、【持分のある医療法人】→【持分のない医療法人】へ移行することを進めています。
なぜなら、上記しましたように資金難や経営難により医療法人が無くなってしまうことを防ぐためです。
移行の手続きは定款を変更する
移行手続きは、定款変更がメインです。
現在の医療放任の定款に挙げられている、
- 「医療法人を解散させた場合には、出資者に財産を返還する」
- 「医療法人の出資は出資した割合に応じて、財産の返還を受けることができる」
といったような部分を削除します。
その後、新しい定款(文言削除後の定款)を都道府県に申請し、都道府県から認可を受ければ【持分のない医療法人】へ移行できます。
次回は【持分のない医療法人】へ移行後、発生してくる税金についてお話しさせていただきます。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらぜひお問い合わせください。
【医療法人について】5.持分なしへ移行後の税金
※この記事は2023年4月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
前回、【持分のある医療法人】の問題点、【持分のない医療法人】への移行についてお話させていただきました。
今回は移行後に発生します、問題点についてお話しさせていただきます。
【持分のない医療法人】への移行手続きは定款変更がメインとお話させていただきました。
「これで【持分のある医療法人】の問題点(※第4回目のコラムに記載)を回避できる‼‼」と思われますが、そうはいきません…。
移行手続きをしますと発生してくるのが、医療法人に課税される贈与税です。
贈与税は通常、個人に課税される税金であり、法人には課税されません。
しかし、移行した場合には医療法人に贈与税が課されることとなります。
例).【持分のある医療法人】を、A先生とB先生で500万ずつ出資して設立
A先生 持分 500万
B先生 持分 500万
医療法人は1,000万の持分=財産があります。
数年後、A先生は「海外で生活したい‼‼‼」とドクターを引退。
「医療法人に出資した500万は返さなくていいよ‼‼」と言い残し、医療法人を辞め、海外へ移住してしまいました。(←持分の放棄といいます。)
この場合、B先生がもっている持分の価値は、1,000万となります。
持分が放棄されたことによって持分の価値は、1,000万に上昇し、上昇分の500万円分が贈与税の対象となるのです。
贈与税の対象と聞いて、出資者が全員持分を放棄し【持分のない医療法人】に移行しようとする場合、課税対象がいなくなってしまいます。
そこで、税金を回避されないために、本来は個人にしか課税されない贈与税を医療法人に対して課税しているわけです。
贈与税の対象となるとなかなか移行手続きが進まなくなるという現状も起きています。
次回は【持分のない医療法人】に移行するにあたっての贈与税の免税特例についてお話させていただきます。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
【医療法人について】6.持分のない医療法人への移行 増税の免税特例
※この記事は2023年5月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
前回は【持分のない医療法人】への移行の際の贈与税についてお話させていただきました。
今回はそれに対しましての免税特例についてお話させていただきます。
医療法人への贈与税については、一定の要件を満たせば非課税となりますが、条件が厳しいものでした。
平成29年9月30日までは非課税になるための主な条件は下記の通りでした。
非課税になるための主な条件(~平成29年9月30日)
- 医療法人の理事を6人以上、監事2人以上にすること
- 医療法人の役員は親族を1/3以上入れないこと
- 法人関係者に利益供与しないこと 等
上記の要件で、一番ネックになるのが、2の親族を1/3以上役員にできないことです。
実際の医療法人は親族で役員を締めているケースが多くあります。
その理由としては、「親族であれば経営方針で揉めることが起きにくいから」という点が主です。
一方で、親族経営を続けていると、医療法人の財産を理事長が私的に使ってしまう可能性もあります。
現在親族経営している医療法人が、今後は他人を(それも2/3も)役員として迎え入れなければならず、その新しい理事たちが結託してしまえば創業者の理事長が追い出されてしまうというリスクが出てきます。
そんなリスクを負ってまで贈与税を非課税にしたいと考える人は少ない、というのが現状でした。
そこで厚生労働省は平成29年10月より条件を大幅に緩和しました。
非課税になるための条件(平成29年10月~)
厚生労働省 「持分なし医療法人」への移行促進策(延長・拡充)のご案内(PDF)
ざっくりお伝えしますと、移行計画に認定制度・運営要件を満たせば、持分放棄に伴う法人贈与税は非課税となる措置です。
※運営要件は移行後6年間満たさなければなりません。
この変更による一番の変更点は、以前の要件でネックになっていた「医療法人の役員は親族を1/3以上入れられない」という条件が無くなった点です。
親族で経営していても他の条件を満たせば贈与税が非課税となるのです。
ここまで医療法人についてご説明差し上げてきました。医療法人についてのご理解は深まりましたでしょうか。
次回より数回に分けて、クリニックの個人経営から医療法人へ法人化するメリット・デメリットにつきましてご説明させていただきたいと思います。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
【医療法人について】7.医療法人化のメリット①~税務面編~
※この記事は2023年6月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
これまでのコラムで医療法人についてご説明差し上げてきましたが、今回より数回に分けて法人化することのメリット・デメリットについてお話させていただきたいと思います。
今回は、【税務面でのメリット】についてご説明していきたいと思います。
クリニックを医療法人化した際の税務面でのメリット
1 節税効果がある ※税率が低い
個人の場合、所得税の税率は、所得に応じて5%~45%。住民税などとも合わせると、約55%ほどの税率となります。
一方法人の場合、出資金1億円以下の法人の場合では下記の税率となります。
◆所得800万以下の部分 15%
◆所得800万超の部分 23.2%
上記に法人事業税などを加味しました実効税率(実質的な税金負担率)は30%程度となります。
所得が一定のレベルを超えた場合、法人化したほうがメリットがある形となります。
※国税庁HP「所得税の税率」「法人税の税率」
2 給与所得控除が使える
法人化することを簡単にお伝えすると、勤務医になるようなイメージです。
役員報酬が支払われて給与として所得を得ていくこととなる、サラリーマンのような形です。
所得が給与となりますと、給与所得控除が使えますので、その分節税になります。
給与所得控除とは
給与所得がある人が給与収入から差し引ける経費相当額を考慮したもの
個人事業主の場合は事業所得を計算する際に売上から必要経費を引くことができますが、給与の場合は必要経費の計算ができません。
そこで、給与をもらって働いている人も必要経費相当額として給与所得控除を引くことができます。
控除できる金額につきましては、給与収入に応じて額が変わってきますので、下記国税庁HPをご参照ください。
※国税庁HP:給与所得控除
3 退職金の支払が可能となる
個人での開業医は退職金がありません。
しかし、医療法人となると、法人で蓄えたお金を最終的に退職金という形で受け取ることができます。
さらに、「退職金から控除分を引いて残った額の1/2」に対して課税となるので、低い税率で退職金を受け取ることが可能となります。
※国税庁HP:退職金と税
おわりに
今回は、医療法人化に当たって、いくつかある税務面でのメリットのうちの3点をお話させていただきました。
次回は【事業面でのメリット】につきましてご説明させていただきたいと思います。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
【医療法人について】8.医療法人化のメリット②~事業面編~
※この記事は2023年9月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
前回は医療法人化にあたっての、税務面でのメリットをお話させていただきました。
今回は、事業面でのメリットについてご説明していきたいと思います。
クリニックを医療法人化した際の事業面でのメリット
1 分院・介護事業所など複数の事業所を経営できる
分院や複数の事業所を経営することができると、売上自体を増加させることができますし、規模が大きくなることによって、医薬品や検査費用等の交渉がしやくすなる可能性があります。
また、人材につきましても、配置換え等が可能になります。
優秀な人材のライフスタイルの変化に対応する働き方に柔軟に対応できるようになり、職場の人間関係や地理的理由で失う機会が少なくなるため、安定した経営を維持することができるようになります。
2 さまざまな事業展開ができる
医療法人には本来業務と呼ばれる、病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院等の開設・運営だけでなく、他の業務への事業展開が認められています。
例えば、有料老人ホームの開設・分院の設立・リハビリのためのフィットネス等、医業に関連した業務について運営等です。
現在、医療サービスと介護・福祉の連携が求められており、事業拡大を図る傾向が強くなっているため、病院の業務に付随した業務として病院内売店の経営や敷地内駐車場の経営も認められています。
おわりに
今回は医療法人化した場合の事業面でのメリットをお話させていただきました。
次回は医療法人化することのデメリットについてご説明させていただきたいと思います。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
【医療法人について】9.医療法人化のデメリット①
※この記事は2023年9月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
前々回、前回と医療法人化するメリットについてお話させていただきましたが、メリットあるということは、もちろんデメリットもあります。
今回より2回に分けて法人化することのデメリットについてお話させていただきたいと思います
個人クリニックを法人化するデメリット①
1.医療法人化する際の手続きが煩雑
個人経営のクリニックの場合は、保健所へ「診療所開設届」を提出し、その後、各地方の厚生局に「保険医療機関指定申請書」を提出すれば開業はできます。
※その後、事業開始に当たって税務署や都道府県・市町村への書類提出もありますが、こちらは法人化した場合も同じですので、割愛させていただきます。
しかし、医療法人の場合、設立するための手続が煩雑です。
個人の時のように必要書類を提出するだけでなく、説明会への参加・法人定款の作成、設立総会の開催、自治体による面談、実地調査などが発生しますし、法務局での登記手続きや保健所への提出書類があります。
※設立手続きの詳細については、今後のコラムにてご説明させていただきます。
医療行為を行いながら法人化の手続きを進めていく、というのは様々なリスクが伴いますので、多くの医療法人は専門家である行政書士・弁護士・税理士等の士業へ委託する業務が増加し、委託料の負担も増加します。
2.解散手続きも煩雑
設立同様、解散も都道府県の認可がなければできません。また、認可が下りるまでに半年以上の時間がかかります。
個人的な理由での解散はすることは難しいですし、解散時に財産がある場合は国や地方公共団体に帰属してしまいますので、注意が必要となります。
おわりに
今回は医療法人化に当たって、デメリットを2点お話させていただきました。
次回も引き続きデメリットについてご説明させていただきたいと思います。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
【医療法人について】10.医療法人化のデメリット②
※この記事は2023年9月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
前回、医療法人化するデメリットを2点お話させていただきましたが、今回も引き続きデメリットについてご説明させていただきたいと思います。
個人クリニックを法人化するデメリット②
3.設立後の事務作業の煩雑化
医療法人の設立後は、一般的な会計帳簿や労務資料はもちろんのこと、以下の定期的な業務、および運営上の義務が発生します。
- 決算報告の届出 <年1回>
- 資産総額の登記<年1回>
- 役員重任登記の登記<2年に1回>
- 社員総会の開催<年2回>
- 理事会の開催<年2回>
- 監査の実施<年1回>
これらの点におきましても、前回のコラムでお話させていただきましたように、専門家である行政書士・弁護士・税理士等の士業へ委託する業務が増加し、委託料の負担も増加します。
4.社会保険への加入が必須
個人経営のクリニックの場合は、スタッフが常勤5名以下であれば社会保険の加入は任意加入となっています。
しかし、法人の場合は雇用人数に関わらず、常勤職員は強制加入となっています。
法人と従業員の労使折半となり、双方の金銭的負担が発生します。
おわりに
今回も前回に引き続き、医療法人化に当たって、デメリットを2点お話させていただきました。
次回は医療法人化するタイミングについてお話させていただければと思います。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
【医療法人について】11.法人化するタイミングのすすめ
※この記事は2023年10月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
前回までのコラムで、医療法人化することによって、メリット・デメリットがあるとお話させていただきました。
そこで、メリットをより享受するためには、医療法人化するにはどのタイミングで法人化するのが良いのかをお話しさせていただきます。
医療法人化おすすめタイミング
年間の課税所得が1,800万円を超える
最初の目安は、年間の課税される所得(課税所得)が1,800万円を超えたタイミングです。
個人の場合、1,800万円を超えると所得に応じて、税率が40%~45%になってしまいます。住民税等と合わせると約55 %ほどの税率です。
一方、法人の場合、出資金一億円以下の法人の場合は15%~23.2%、法人事業税等を加味した実効税率(実質的な税金負担率)は約30%程度となります。(※コラム⑦ 医療法人化するメリット1 参照)
税金を抑えたいと考えている場合は、年間1,800万円を超える時期を目安に法人化するのが効果的なタイミングと言えます。
社会保険診療報酬が5,000万円を超える
もしくは、社会保険診療報酬と自由診療報酬を合わせて7,000万円を超える
社会保険診療報酬が5,000万円を超えた場合、もしくは、社会保険診療報酬+自由診療報酬を合わせた報酬が7,000万円を超えた場合、「概算経費」が利用できなくなります。
※概算経費…開業医に認められている特例措置。実際に使った経費ではなく、社会保険診療報酬に係る費用を必要経費とすることができる制度。
概算経費と実際の経費に差があった場合、概算経費が適用できなくなったタイミングで税金が増えてしまう可能性が考えられますので、法人化を検討するタイミングの1つと言えます。
事業拡大を検討している
個人の開業医と医療法人では開設できる施設や参入できる事業の範囲が違ってきます。
(※コラム⑧ 医療法人化するメリット2 参照)
個人では施設は1つしか展開できませんが、医療法人では分院の設立・介護施設の展開も可能となります。
事業拡大を検討しているならば法人化するタイミングの1つとなります。
医療機器の償却期間が終わる開業7年目
開業時に導入した医療機器は償却期間が6年目までとされています。つまり、7年目からは経費計上することができなくなってしまいます。
医療機器の償却期間外になり減価償却を利用できなくなると、その分経費が減ってしまうということです。
ですので、このタイミングで法人化を検討するのもアリです。
事業承継を検討している場合、法人化を検討するタイミングの一つです。
事業承継を検討している
例えば、自分の子供に病院を継いでもらいたい場合、個人ですと多額の相続税がかかってきます。
しかし、【持分のない医療法人】であれば原則として相続税はかからず、理事長変更するだけで事業承継が可能となります。
※法改正により、平成19年4月1日以降設立の医療法人はすべて【持分のない医療法人】となります。(※コラム③ 社団の持分について 参照)
医療法人化するタイミングはとても重要な部分になってきます。
専門家等に相談することが、タイミングの見極めをするにあたって参考になると思います。
おわりに
今回は個人クリニック等から医療法人にするタイミングを場合分けでお伝えしました。
上記以外で法人化することはできない、ということではなく、あくまでも法人化の際の目安としてお考え下さい。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
【医療法人について】12.医療法人化の流れと手続きについて
※この記事は2023年11月に書かれたものです。
みなさまこんにちは。税理士法人YFPクレアの村上です。
このコラムでは医療法人についてご説明していきたいと思います。
皆様の今後の経営について、少しでもお役に立てれば幸いです。
これまで医療法人についていろいろお話させていただきました。
今回が医療コラムの最終回となります。
そこで、今回は実際に法人化するとなった場合、医療法人化の流れと手続きについてお話させていただきます。
医療法人設立の流れ
医療法人を設立するには都道府県知事の認可が必要で、それぞれの自治体のスケジュールに沿って手続きを進めていきます。
しかし、まず何を置いても大事なことは、「医療法人設立のタイミングは年に2回しかない」ということです‼‼
書類等の不備で希望のタイミング法人化できない場合も考えられます。
設立の流れと必要な手続きの内容をしっかりと把握しておくことが非常に重要です。
自治体によって多少異なりますが、以下が東京都の設立の流れとなります。
東京都で医療法人を設立する場合のおおまかな流れ
- 医療法人設立の手引きの入手
→ 各自治体のものを入手。 - 社員・理事・監事の決定
※監事は理事・理事の6親等以内の親族、法人の利害関係者は就任できません。 - 定款等の作成
→ 医療法人の組織や運営等に関する基本事項を定めたもの。
※各自治体がサンプルを用意している場合が多いので、それらを参考に作成。 - 設立総会の開催
→ 決議事項・内容を議事録に残し「設立総会議事録」として認可申請書に添付 - 設立認可申請書の作成、提出(仮申請)
→ 各自治体の様式に沿って作成。他必要書類と合わせて期日厳守にて提出 - 設立認可申請書の審査・補正指示
→ 審査に3ヶ月程度。内容に著しい不備がある場合は申請が取り下げられる可能性もあります。
保健所などの関係機関への照会・実地調査・代表者面接もこの期間に実施。 - 本申請書類の提出
→ 本申請の許可がおりたら、実印にて押印、正/副提出。
※この書類は役員・社員・金融機関・テナントの貸主・リース契約先等、押印ヵ所があるので事前連絡しておくとスムーズです。 - 設立認可書の交付
→ 審議が終わると、「設立認可書」が交付。二週間以内に法務局で設立登記申請。 - 開設・廃止届
→ 管轄の保健所に診療所の「開設許可申請」提出。保健所の許可が下りないと診療が開始できません。 - 保健医療機関指定申請
→ 地方厚生局に申請。保険医療機関の指定を受けないと、保険診療報酬の請求ができません。 - その他の届け出
→ 税務署・労働保険・社会保険関連手続き
ざっくりとした手続きの流れですが、これだけの手続・申請があります。
通常の会社の設立は1~2週間でできますが、医療法人の設立は7~10ヶ月程度かかります。
本来業務の診療等の他に、これらの煩雑な事務手続きをこなすのは至難の業です。
確実に希望のタイミングで医療法人化するためには、専門家や手続代行会社に相談することをお勧めします。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しております。
また、専門家のご紹介等もさせていただいておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
医療コラムも今回が最後となりました。少しでもみなさまの経営のお役に立てたならば幸いでございます。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
医療にかかわる業種の紹介その1 ~医師や看護師~
※この記事は2023年11月に書かれたものです。
みなさんこんにちは、医療コラム担当の及川です。
村上の医療コラムでは医療法人について説明していましたが、こちらでは医療に係る業種について説明できればと思います!
まず今回は、医療の業種について紹介していきます!
厚生労働省が「医療関係従事者数」として公開していた一覧の職業を医療従事者として説明していきます。
(以下で紹介する職業は、資格や免許が必要な医療関係の職業)
1.【医師や助産師、看護師など】
これらの職業が最も“医療従事者”として思い浮かびやすいカテゴリに含まれるものではないでしょうか。
病院や診療所・クリニックで患者さんの治療や患者さんのケア、診療の介助をされる方々です。
- 医師
…病気やケガの治療・診察を行う。病院に勤めている場合は「勤務医」、診療所などを開業すれば「開業医」となる。
他にも、研究機関などに勤務する「研究医」と呼ばれる職業もある。 - 助産師
…かつては“産婆”とされていた職業。現在は国家資格が必要な仕事となっている。
日本の法律では女性のみの職業であり、妊婦の出産前後に広く関わりサポートをする。 - 看護師
…医師の指示の下で患者の診療や診察の補助をする。
血圧や体温の測定、採血など患者と接することが多く、精神面のケアもしている。
手術室に配属される看護師は術中の器材の手渡し、麻酔の介助など手術の補助を行う。 - 准看護師
…医師や看護師の指示の下、病気や怪我を患っている人の看護や診療の補助を行う。
看護師との違いは資格の発行者。国が発行する国家資格ではなく、都道府県知事が発行する資格となる。
しかし、介護福祉士には許可されていない医療行為が可能なため、介護施設など必要とされる仕事場は多い。 - 救急救命士
…一般の救急隊員とは異なり、救命救急士国家試験が必要。
主に救急車内などの救急現場において医師と連絡を取りながら処置をする。
除細動や気管挿管、点滴処置、薬剤投与などの高度な救命処置が認められている。 - 薬剤師
…病院や薬局で医薬品の調剤、管理、販売などを行う。製薬会社で働く薬剤師の場合は、薬の研究・開発が仕事となる。
病院、調剤薬局、行政機関など、施設によって仕事の内容が変わる。 - 保健師
…赤ちゃんからお年寄りまで、その地域の全世代の保健指導や健康管理が仕事。
看護師のように病気の治療に関わるわけではなく、病気や健康トラブルを未然に防ぐ予防医療の役割をする。
病院や介護施設、企業や教育機関など、活躍の場は幅広い。
以上となります。
パッと思い浮かぶ医療従事者にもさまざまな分野があり、それぞれ役割があるのが伺えますね。
次回は、特殊な医療業務の業種紹介をしていこうと思います!
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
医療にかかわる業種の紹介その2 ~特殊な業種~
※この記事は2023年11月に書かれたものです。
みなさんこんにちは、医療コラム担当の及川です。
前回に続き医療の業種にについて紹介できればと思います!
今回は特殊な医療業務に係る業種紹介していきます。
厚生労働省が「医療関係従事者数」として公開していた一覧の職業を医療従事者として説明していきます。(以下で紹介する職業は、資格や免許が必要な医療関係の職業)
2.理学療法士、放射線技師、臨床検査技師など
ドラマなどでも取り上げられることがある、やや特殊な医療業務です。名前だけは聞いたことがあるというものもあるのではないでしょうか。こちらで紹介する職業は、それぞれの分野のスペシャリストのようなものが多いです。
- 理学療法士
…医学リハビリテーションを専門に行う。
病気やケガをした患者さんや介護施設の利用者の基本的動作能力(歩く、立つ、座る、寝返りなど)の回復を図る。
患者の能力や生活環境を考慮しながら、運動・マッサージ・電気刺激などで適切なリハビリを行う。 - 作業療法士
…心や身体に障がいのある方に対して、日常生活の能力改善・維持のためのサポートをしていく。
運動以外にも食事・更衣・排泄・入浴などのセルフケアや社会復帰のための訓練など、扱う領域は幅広い。 - 視能訓練士
…医療機関などで眼科関連検査を行う仕事がメインとなる。
視力、眼圧、視野、色覚、光覚を検査するほか、弱視や斜視の改善訓練、視力が低下した患者へ症状の進行を抑えるためのリハビリなども行う。 - 言語聴覚士
…聴く・話すことによるコミュニケーションが困難となってしまった方を支援する仕事。
状況を改善・軽減するため発声練習や手話などでリハビリをする。
ほかにも摂食嚥下の方のサポートや、聞こえの障害に対しては補聴器の装着や人工内耳の調整も行う。 - 義肢装具士
…医師の指示の下、患者の手や脚の役割を果たす“義肢”と、身体機能を補い、回復をはかるためのギブスやコルセットなどの“装具”を製作し、病院などで適合を行う。 - 診療放射線技師
…医師または歯科医師の指示を受けて放射線を人体に照射する仕事。
画像診断やCT検査、がんなどの放射線治療、放射線を使用しないMRI検査も業務内容に含んでいる。
それ以外にも、扱う装置の管理や放射線被ばく管理も行う。 - 臨床検査技師
…病院などで血液検査や心電図などを取っているのは臨床検査技師。
臨床検査によって採取した患者さんのデータを医師に提供するのが仕事。
臨床検査技師の仕事は、血液など患者さんの体から採取した検体(身体組織)を検査する「検体検査」と、脳波や超音波検査などの医療機器を使って患者さんの身体を直接検査する「生体検査」がある。 - 臨床工学技士
…医療機器を使いこなすための知識や技術を持つスペシャリスト。
医師の指示のもと人工透析や血液浄化装置、人工呼吸器などの生命維持管理装置を操作して治療のサポートをしたり、医療機器が安全に正しく使用できるように保守点検を行う。
ドラマでも扱われていた業種もあったかと思いますが、たくさんの専門分野によって医療現場が支えられているのが分かりますね。
次回は、歯科関連、はり・きゅう関連の業種紹介をしていこうと思います!
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
医療にかかわる業種の紹介その3 ~歯科、はり・きゅう~
※この記事は2023年11月に書かれたものです。
医療コラム担当の及川です。
前回に続き、医療の業種にについて紹介できればと思います!
今回は歯科関連、はり・きゅう関連の業種を紹介します。
厚生労働省が「医療関係従事者数」として公開していた一覧の職業を医療従事者として説明していきます。
(以下で紹介する職業は、資格や免許が必要な医療関係の職業)
3.歯科関連
歯にまつわる医療従事者は、みなさんにとっても比較的接点の多い職業ではないでしょうか。
しかし、この中には治療中には殆ど会うことがない歯科技工士が含まれています。
- 歯科医師…虫歯・歯周病の治療や予防、歯列の矯正、インプラント手術などを行う。そのほか、ホワイトニング等の審美歯科やインプラント手術、口内炎や顎関節症などの診療も含まれる。
- 歯科衛生士…虫歯や歯周病の予防や歯科医師の診療サポートをする仕事。また、介護が必要な方に対する訪問歯科としての口腔ケアのニーズも高まっている。歯科助手とは異なり、患者の口腔内に触れる医療行為が行える。
- 歯科技工士…歯科医師の指示書に従い、患者の歯に合わせた詰め物や被せ物を作成する。ほかにも、入れ歯・矯正器具・インプラントなどの製作やメンテナンスも行う。就業場所の約7割が歯科技工所で、残りが病院や診療所となる。
4.はり・きゅう関連
すでに一般用語のように扱われている「鍼灸師」という言葉ですが、実は「鍼灸師」という資格は存在していません。
正確には、「はり師」と「きゅう師」という2つの資格に分かれており、「はり師」と「きゅう師」の資格を同時に取得しているため、2つをまとめた呼び方になっているようです。
そのほか、「あん摩マッサージ指圧師」や「柔道整復師」など、違いが良く分からない職業の仕事内容についてもチェックしてみましょう。
- あん摩マッサージ指圧師…東洋医学に基づき、あん摩、マッサージ、指圧の技術を用いて患者の自然治癒力や免疫力を高める。器具を使用しないため、なでる・押す・揉む・叩く・さするなどの手技で血行を改善し、不調を和らげる。
- はり師…注射針とは異なるステンレス製の細い針を使って体のツボを刺激することで治療を行う。はり師によっては鍼に電流を流して治療することもある。鍼の太さは一般的な注射針の約3分の1で、刺したときの痛みもほぼない。
- きゅう師…薬草から作られる“もぐさ”を使い、ツボに刺激を与えて治療を行う。体への負担がほとんどないため、肩こりや腰痛、冷え性以外にも幅広い治療に使われる。
- 柔道整復師…かつては“ほねつぎ”や“接骨師”とされていた仕事。骨折や脱臼、ねん挫などの損傷を骨や関節を整復・固定し、器具を使わず自然治癒力で治療する。接骨院や整骨院で働くほか、スポーツトレーナーとしての働き方もある。
ほかにもある、医療現場を支える仕事
主な医療従事者を説明してきましたが、上記に含んでいない医療関係の職業として、管理栄養士や医療事務、院内の清掃をしている方もいます。
直接患者さんと触れあったり、治療に関わらなくとも各分野のプロフェッショナルがいることによって、患者さんの健康は支えられています。
おわりに
今回で医療業種の紹介は最後となります。
いかがでしたでしょうか、本当にたくさんの業種がありましたね。
わたしもたくさんの業種があり驚きました!
特に歯科、はり・きゅう関連の業種は個人で営んでいる方が多い業種になるのではないでしょうか。
税理士法人YFPクレアには法人個人問わず、医業に特化した担当者が多く在籍しておりますので、気になることがありましたらお問い合わせいただけましたら幸いです。
次回は確定申告での高額医療控除制度について少し説明したいと思います!
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税理士・行政書士 柳田幸紀
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