こんにちは、税理士法人YFPクレア 越尾です。

先日、インターネットで色々読んでいたときのことです。

「義理の実家に相続対策は大丈夫か?と聞いたら怒られた」
という記述がありました。

「縁起でもない」
「卑しい」
「まだ50代なのに」
「まだ現役だし、元気なのに!」
など、言われたそうです。

お嫁さんと義理の実家ということで
日頃のお付き合いがどういう関係なのかにもよるかと思いますが、私から言わせれば

「で?だから???」

です。

「縁起でもない」
→死なないと思っているんですか?今言っても言わなくてもいつか絶対その日は来ます。

「卑しい」
→相続でもめて困ったり、悲しい思いをするのはお嫁さんではなく、旦那さんやそのご兄弟です。
そしてもめた場合は十中八九、奥さんにも迷惑をかけるでしょう。

「まだ50代なのに」
→明日死なないという保証はありますか?

「まだ現役だし、元気なのに!」
→明日死なないという保証はありますか?

人は死にます。
その確率は100%です。

今は元気でぴんぴんしてる30代の私も、いつか死にます。
それは明日かもしれないし、100年後かもしれません。
「いつか」がいつ来るかは不明です。

幸か不幸か、私はまだ独り身ですので、うっかり私が今日死んだとしても、親兄弟がどん底まで落ち込んで悲しむだけで、この人たちの生活ができなくなる!とか、相続が大変なことになる!等は特にありません。
・・・喜ぶべきか、悲しむべきか(笑)
むしろ、個人的には地縛霊になる心配の方が大きいです。

両親は二人ともまだまだとっても元気ですが、お葬式のことや相続のことは夕食の話題です。
結構にぎやかです。きゃっきゃしてます。
まだ元気だから、現実感がありませんが、きゃっきゃと話せます。
私は「お葬式の花はひまわりがいいなー」と言ったところ、お値段高いから却下されました。夏場ならまだしも、冬場に死んだらアウト!ということで、それはやめました。どうせ私は見れないし(笑)
もう少し、お葬式のデザインを考えてみることにします。

こんな話をとあるスタッフ(職員)の話と話していたら、そのスタッフがこんな話をしてくれました。

両親と兄弟がそろった時に、両親から相続の相談を持ちかけられたそうです。
スタッフは「そうだね。早めがいいね」と言っていたけど、
兄弟は「せっかく実家に帰ってきてくつろごうと思ってたのにそんな話?」と拒否したそうです。
それが何度も続き、聞く耳をいつまでたっても持たない兄弟を見かねていました。

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そこでスタッフは、税理士法人YFPクレアの相続対策メルマガに登録された際、プレゼントする小冊子を兄弟に見せたそうです。

多くの場合、人は知らない物事に対して、拒絶反応を示します。このスタッフのご兄弟もそうだったのでしょう。

特に、愛する家族の死という恐怖に加え、
相続という一生に1回あるかないかの未知の出来事に対しては、猛烈に拒絶を覚えます。それは愛する家族の死でお金をもらうという発想であればあるほど、そりゃもう、猛烈です。

ご兄弟は右の冊子を読んで、やっと自分の置かれている立場に気づいたそうです。ご両親はご兄弟全員に出来る限り等分したいとお考えのようですが、実際にはそれは難しいため、ご両親が税理士や信託銀行などと相談した内容を熱心に聞いては、積極的に相続の相談に乗るようになったそうです。

この小冊子、やるじゃん!

マンガなので読みやすく、相続という拒絶しやすい内容ですがわかりやすく、素人でも10分ほどでサクサク読める内容だったのが良かったのかと思います。

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先ほども申した通り、
愛する家族の死の恐怖+相続という未知との遭遇+愛する家族の死でお金をもらうという発想=猛烈な拒否反応になります。

私の解釈は違います。
相続は愛する家族の死によってお金をもらうのではなく、
「相続とは、ご先祖様たちの功績を子孫へ引き継ぐもの」だと思っています。

あくまで、自分は通過点に過ぎない。どちらかというと管理人になるようなイメージです。

管理人なので、自分の代で資産を増やせば「立派な管理人」、なくしちゃえば「超残念な管理人…というか管理人失格」という解釈です。

あくまで自分の生計は自分でたてて、ご先祖から引き継いだものを後世に残していくだけの通過点の管理人…と思うと、相続への認識も変わると思います。

ご先祖のお金(言ってしまえば他人から預かったお金)を「自分のものだ!」と認識するから、人はおかしくなるのです。

遺伝子と遺産は後世に引き継いでいくのがご先祖様への恩返しだと思うし、
ご先祖様たちが汗水流して努力と苦労を積み重ねた結果、
私の命、DNA、体質、考え方、習慣、特技などなどが今、ここにあり、
これらもご先祖様から両親に、両親から私に引き継いだ遺産だと思っています。
資産もその中の一つです。

ご先祖様の努力と苦労と想いの結晶はこれらすべてに詰まっていると思います。

資産(現金や不動産、株や有価証券)以外は不可侵ですが、残念ながら、資産だけは税金がかかります。ご先祖様は税金のために汗水流して努力を重ねたわけではないです。
人様のお金を預かる管理人ですので、1円たりとも無駄にしてはいけないし、必要以上に税金でとられて減らしたくないと思っています。それがご先祖様の子孫である私たちの務めでもあるし、子孫のご先祖になるであろう私たち現代に生きる人の務めだと思っています。

この国に住んでいる以上、絶対的ルールなので支払わねばならぬものは支払いますが、
早めにちゃんと考えて準備しておくことで減らせる税金は減らす。

かつ、お墓や仏壇などに、ご先祖様にお礼を伝え続けること。

これが、管理人の務めです。

だから相続対策は「思い立ったら吉日」なのです。

もう一度言いますが、生まれてきたら、人は絶対に死にます。

今年は2017年ですが、イエスキリストが復活したのを除いて、死んだ人間は一人も蘇っていませんし、死ななかった人はいません。

元気なうちにしかできない相続対策もあります。
むしろ、相続対策は元気なうちにしかできない位の認識でいた方がいいです。

人は嫌なことから目をそらし、見なかったことにする傾向があります。
今は私の両親も元気だから、相続やらお葬式やらの話を楽しくできますが、いざこれが病床だったらできないと思います。

今迄知らないのは仕方ないことですが、今後も拒絶して情報を得ようとしないのは管理人としていかがなものかな!?と思います。

税理士事務所に勤めて、普通の家庭ほど相続でもめると知りました。
愛する家族が亡くなったことを発端に、愛する家族が憎い家族にならないように・・・

私もまだまだ勉強不足です。
今後、管理人になるものとして、ちゃんと勉強してフレッシュな情報を得て、発信していきたいと思います。

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