この記事は2024年1月に書かれたものです。
医療コラム担当の及川です。
前回はさまざまな医療関係の業種を紹介しましたが、今回は医療費控除と高額療養費制度について少し説明できればと思います!
医療費控除と高額療養費制度
医療費控除とは?
- 医療費控除は確定申告の際に税務署へ申告書を提出します!
ご自身での申告が難しい場合は、税理士事務所などで申告可能です。 - 納税者がその年の1月1日から12月31日までの1年間で一定金額以上の医療費を支払った場合に申告すると、所得税等が軽減されるというものです。
医療費控除の対象となるのは、多くの場合、支払った医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の方は、総所得金額等の5%)を超えた場合です。
国税庁のホームページ<こちらから医療費控除の対象を確認することができます。
高額療養費制度とは?
- 高額療養費は、加入先の医療保険者(健康保険証を発行している機関)へ申請書を提出します!
※高額療養費制度はご自身の会社経由等で提出になります。 - 月初から月末までの1か月で、一定の金額(自己負担限度額)以上の医療費を支払った場合に、自己負担限度額を超えた金額が健康保険から払い戻しされるものです。
※ただし、高額療養費の対象となるのは、保険適用となる医療費のみです。
保険が適用されない部分の医療費や食事療養費の自己負担額、差額ベッド代等の自費部分は対象とはなりません。
簡単にまとめると…
制度 | 制度 | 対象期間 | 内容 |
---|---|---|---|
高額療養費 | 加入先の医療保険者 | 月初~月末の1か月 | 医療費の払い戻し |
医療費控除 | 管轄税務署 | 1/1~12/31の1年間 | 税金の控除 |
となります。医療費控除と高額療養費制度は異なるものになります。
医療費控除の注意点
税務観点での医療費控除の注意点を少し説明します。
⚠医療費控除で最近多いインプラントや歯科矯正などは一概に控除を受けられるわけではないので注意が必要です。
特に近年多いのは
- インプラント治療
- セラミック治療
- 噛み合わせの改善が目的の成人の矯正治療
- 親知らずの抜歯治療
ではないでしょうか。広告でもよく見受けられますね。
しかし、見た目の改善を目的とする「審美治療」は医療費控除の対象外です!!
例えば、ホワイトニングや容貌を美化するための歯科診療は医療費控除を受けられませんし、噛み合わせ等に問題はなく見た目を良くする目的でのインプラント治療などは対象外です。
ここで気をつけていただきたいのは、虫歯や噛み合わせの改善等、悪い箇所を直す治療なら医療費控除を受けられるということです。
簡単にまとめると、治療行為に当たらないものは医療費控除の対象から除外されます。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
医療費は身近なものになりますので、少し説明させていただきました。
確定申告で医療費控除を検討している方の参考に少しでもなればと思います!
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