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これまで、経費が認められるか否かについて解説してきましたが、その判断はいつされるのでしょうか。

確定申告では領収書等は一切添付しません。ですから事業割合を証明する資料の提出も求められません。
税務署に判断される時期は、確定申告書を提出する時ではありません

税務署に確定申告書を提出するときに費⽤の可否を判断されることはありません。
そもそも領収書のコピーなどを添付する必要はありません。

では、申告書の内容が税務署に判断されるのはいつなのでしょうか。

それは、税務調査のときです。

税務調査はどんなに早くても半年以上が経った後ですし、運が良いと⽣涯一度も税務調査はされません。
だからといって、適当な経費計上をしていると痛い目に合います。

では、税務調査がきてしまったらどうなるのでしょうか。

税務調査は明確な根拠をもって経費を選んでいれば、怖いものではありません。
しっかりとした説明の末に経費を否認されたとしても、恐れなくて大丈夫です。
否認された経費を削除しての再申告と、少額の利子税を払って終わりです。いきなり捕まるなどということはありません。

ただし、売上を故意に申告しなかったり、架空の経費を計上したり、完全プライベートの出費を無理⽮理に事業の経費としている場合など、税務署が悪質と判断するようなことをしている場合は、それなりのペナルティを受けることになります。

「仕事や事業と関連するか」

これが経費判断のすべてです。

また、すでに別のコラムでも解説した自宅兼事務所の家賃のように、プライベートと仕事どちらにも必要な出費は、全額経費とできないのもポイントです。明確な基準をもっておきましょう。

通常の税務調査であれば、申告を行った事業年度を含む過去3年分の帳簿について遡及して確認されることが一般的です。
ただし、3年分の申告に問題があると思われる場合には、5年分まで遡及されることもあります。
さらに、悪質な隠蔽による脱税行為があると判断された場合には、過去7年分まで遡及されます。
なお、税務調査で調べられる帳簿書類は、事業年度の確定申告書の提出期限翌日から7年間の保存が義務付けられています。

経費として認められるかどうかは、最終的に税務署の判断によります。
日常的に使うものやプライベートで使用する可能性のあるものについては、経費として認められにくいです。業務に直接関連する支出であっても、その必要性や使用状況をしっかりと記録しておくことが重要です。
適切な経費計上を行い、税務調査に備えておきましょう。

いかがだったでしょうか。
ネットビジネスを運営する上で、適切な経費計上は避けて通れない重要な課題です。
「仕事や事業と関連するか」という基本原則を常に念頭に置き、明確な根拠と記録を残すことが肝心です。
税務調査は恐れるものではありませんが、誠実な経営姿勢と正確な記録保持が、将来の安心につながります。

適切な経費管理は、単なる法令遵守だけでなく、自身のビジネスの健全な成長を支える基盤となります。
これからも、より意識的な経費管理を心がけ、自信を持ってビジネスを展開していきましょう。

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税理士法人YFPクレア
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